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前回、手回し発電の原理「電磁誘導」について簡単にご紹介しました。今回はもう少し詳しくご説明したいと思います。
中学か高校の理科・物理の時間に習うはずなので何かのときに役に立つかもしれません。

右ねじの法則

そもそも電気(電場)と磁場は切っても切り離せない関係です。
導線を電流が流れるとその導線のまわりには磁場が発生します。磁場の向きは電流が流れる方向に向かってぐるっと時計回り(右回り)の方向です。

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このように、電流の周りに環状の磁場が発生するのを「アンペールの法則」と呼びます。

また、電流の流れる方向に対して右ねじを回転する方向に磁場が発生するため、これを「右ねじの法則」といいます。普通のねじをドライバーで締めていくと、時計回り(右回り)に回転すると締まります。これが右ねじです。
ちょうど絵のように右手で親指を立ててグッドサインを作ったとき、親指の方向が電流、他の指が磁場の回転方向を示します。

また、電流と磁場を入れ替えても、同じ右ねじの関係が成り立ちます。下図のように、円形に電流が流れる場合に、右ねじの進む方向に磁場が発生します。

電磁誘導

コイルに磁石を近づけると電磁誘導でコイルに電流が流れるんでしたね。
磁石を動かすことによって磁場が変化し電気が発生します。

世の中の物理現象とはとても面白いもので、磁場が変化するとその変化を妨げようとします。人間でも急な生活の変化っていやですよね。安定した生活を送りたいものです。自然界も同じなのかもしれません。

さて、磁石がコイルに近づくと磁石のまわりの磁場がやってきます。そこで、それを妨げる向きに磁場を発生させたいわけです。
すると右ねじの法則の向きにコイルに電流が流れることになります。

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では、今度は磁石をコイルから遠ざけてみましょう。そうするとコイルは磁石を引き付けようと、今度は反対向きの磁場を作ろうとします。
流れる電流の向きは右ねじの法則により反対になって電気が流れます。

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ちなみに磁石のN極とS極を反対にしてやると、磁石を近づけるときと遠ざけるときで電流の流れる向きはそれぞれ絵とは反対になります。

こういった電磁誘導は「ファラデーの電磁誘導の法則」、発生する磁場の向きは「レンツの法則」と呼ばれます。

電磁誘導は、手回し発電だけでなく、モーターや電磁石など様々な機械に応用されています。

次回は「フレミングの法則」についてご説明したいと思います。

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担当:森山K

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