品名 「別打ち 定光作 アウトドア包丁・V金10鋼 細身」&「多層鋼 幅広」
明治27年創業 肥後守ナイフ五代目が「折りたたみアウトドア包丁」を手づくりします
- 世界中で愛好家が急増、五代目永尾光雄氏の新たな挑戦! 120余年の歴史に刻まれる
- 明治時代からの伝統と技術!新しい鋼材 「V金10鋼&多層鋼」!肥後守初の折りたたみ包丁!
- 食洗器OK!衛生的!サビに強い、分解可能、手で回せる大きなネジを採用!
製品概要
金物の町・播州三木の伝統を守りながら明治27年より肥後守ナイフを造り続けている永尾かね駒製作所・五代目・永尾光雄氏の今回の創造は、明治から受け継いだ研磨・研ぎの技と新たな技法「冷間鍛造」との融合。アウトドア用の折りたたみ包丁造りに挑戦します!
- キャンプ・バーベキュー等でも「切れ味にこだわりたい」方に。
- アウトドア・折りたたみ包丁・サビに強く分解できて清潔!
- 耐摩耗性、強靭性を増す鋼材に切れ味と永切れを追求。
- 木も切れる包丁!
アウトドア 折りたたみ包丁 V金10鋼
V金10鋼の特徴
炭素・クローム・モリブデン・バナジューム・コバルト他の多くの化学成分の元素を使用する事で、組織を微細化させて硬い炭化物が多量となり、耐摩耗性が一段と向上してサビにも強い鋼です。
焼き入れ1000度(±20度)焼き戻し200度(±10度)で、刃の硬度(HRC)は最適な60度(±2度)が生まれました。
※刃の硬度は硬すぎると刃が欠けやすく、柔らかすぎると切れ味が落ちるのでバランスが命。
収納・携帯に便利。全長:200mm/刃部:80mm/刃幅:20mm
アウトドア 折りたたみ 幅広包丁 多層鋼
多層鋼の特徴
V金10鋼をベースに幾重もの異なる鋼を結合させる事で、さらなる強靭性・耐摩耗性・切れ味・錆に強く、刃紋の美しさを際立たせた極上品です。
焼き入れ800度(±20度)焼き戻し200度(±30度)で、刃の硬度(HRC)は最適な60度以上が生まれました。
※刃の硬度は硬すぎると刃が欠けやすく、柔らかすぎると切れ味が落ちるのでバランスが命。
収納・携帯に便利。全長:220mm/刃部:90mm/刃幅:30mm
製品詳細
明治27年創業・肥後守の継承者は世界で1軒、永尾かね駒製作所・五代目のみ。
※類似品・コピー製品にご注意ください。
肥後守・五代目の創造・挑戦
「アウトドア折りたたみ 包丁」の誕生!
手造り品の良さを実感ください。
折りたたみ式、コンパクト。屋外でも、家使いでも便利、収納も簡単。
肥後守ナイフの歴史に残る新しい製品の誕生 !
刃を鍛造
肥後守・初めて、刃厚2ミリに挑戦が切れ味を変えました。
V金10鋼 アウトドア 折りたたみ 細身包丁で、紙・段ボール・木・肉切に 挑戦!!
自慢したくなる極上の切れ味!
薄い紙
段ボール
木を削る(フェザースティック作り)
※薄刃です、無理はしないでください。
初めてフェザースティックができました。薄刃だと綺麗に削れます、通常のナイフとの差を感じました。たった1ミリの差、されど、切ったら実感!!薄く削れます。
ビーフ切
アウトドア 折りたたみ幅広包丁・多層鋼
明治に考案された肥後守ナイフは多目的用でした。
「日本の伝統展」は高島屋さんの各店で毎年開催されています。
高島屋百貨店(東京・名古屋・京都・大阪、他各店)「日本の伝統展」に刃物部門の代表として参加されています。 各会場には毎年「肥後守ナイフ」の愛好者が多数来られますが、皆さんは毎年新しものを求められるそうです。 五代目はそのような愛好者の方に喜んでいただけるように、日々の鍛錬と工夫に努力されていると言われています。
私も見学を兼ねて打ち合わせに(大阪店にて)
発想から構想・完成への道のり
3年前、ケルンから帰った後フランス人の発想を肥後守に生かせないか試行錯誤を繰り返していた時に、兵庫県の物つくりアドバイザーをされていた、神戸芸術工芸大学の芸術工学研究所所長(当時)の太田教授(現:名誉教授)に、自分の発想を履行する為の相談をしたところ、3D等々にてアドバイスを戴き、その後も継続的にご指導を仰ぎながら紆余屈折を重ねて、今回の形・構造が誕生したそうです。
3D等での試作の始まり
3Dで考案された「ネジ」止め(案)
通常の「ネジ」だと使用する回数と衝撃に耐えられないので丈夫に。
1.かたち
三徳・ペティナイフ→多様な使用を考えて細身と幅広に。
試行錯誤中・決まりかけた「かたち」色々。
※形(かたち)からサヤまで試行錯誤を重ねておられる時に、私も日本の包丁を欧米に広めたいと思っていたので、仲間の一人として参画させて戴くことになりました。
決まった形
細身と幅広の2種類
2.材質
一般的な青紙鋼→錆びにくいステンレス鋼→錆びにくくて、切れ味と強靭 さを求めるとV金10鋼の3層鋼で鎚目仕上げと、多層鋼になりました。
木も切れる包丁は他に類をみないと言えます。
秘密は、使用材質と焼き入れと焼き戻しの硬度そして刃の厚さは2ミリ。
※刃の硬度は硬すぎると刃が欠けやすく、柔らかいと切れ味が落ちます。
3.カシメ止め
通常のカシメ止め→真鍮材ネジ式に→ステンレス材でネジ式にて大きくギザを入れる事で、道具が無くても締める、緩めるが可能になり、肥後守としては初めての分解可能な仕様ができました、さらに1円玉他が使える様にマイナスの溝を掘ることで、強い締め付けができます。固く締まりすぎても簡単に緩められます。
左は一般的なネジ、右は開発したネジ(ギザ付き)直径18mmと大きく。
1円・5円・10円玉でも締め付け・緩めが出来る様に溝を掘りました。
カシメをネジ式に変更するのには、大阪のネジ工場に何種類ものネジとボルトの試作を願って、数か月後に「かたち」はできましたが、材質によるバリの問題が発生して頓挫しかかりましたが、材質の見直しと工程を増やすことで納得のいくものとなりました。
但し、生産は全て1個1個手造りとなります。
左から、下側のネジ(凹)/ワッシャー(3枚)/上のネジ(凸)
4.サヤ
定番の真鍮材→ステンレス材で磨仕上げ→ステンレス材に真鍮メッキ仕上げにすることで、肥後守の製品であることを証明しています。
参考)特殊鋼材には大きく分類すると下記の4種類+1です。
【炭素鋼系】
刃物の切れ味を出す元素が多く含まれている。
【合金鋼系 】
切れ味と強靭性が得られる元素が多く含まれている。
【セミステンレス系 】
錆びに強い元素と硬さと粘りの元素が含まれている。
【ステンレス系 】
錆に強い元素と、硬度と強靭性と耐摩耗性に優れている。
錆びに強い元素を含んだ高硬度のV金10と多層鋼は強靭・摩耗性が抜群。アウトドア用としての考案に付き、サヤも止ネジも全てをステンレス系に決定しました!
【刃部】
細身タイプはV金10鋼 割り込み 3層鋼・(錆に強い鋼材)鎚目仕上げ。幅広タイプは多層鋼 (錆に強い鋼材)幾重もの異なる鋼の刃紋が美しい。
新たな工夫!研ぎ用の補助器具を開発しました!
生産風景を見学していて、見慣れない機具が有ったので五代目に聞いたところ、刃物には茎(なかご)が有りますが、折りたたみ式には茎が無いので補助機具を作りました。
刀・包丁・鋸・鑿・鏝・小刀・鎌・刈り込み鋏・鍬・等、柄を取り付けるものには茎が有りますが、折りたたみ式は鞘部が柄となりますので、茎は付けられません。
研磨時には研ぐものに力が加わりますが、肥後守の場合は鞘を取り付けてから研ぎ等の作業に入ります。
今回は分解式なので刃部全体の研磨と磨きもしたいのと、鞘は装飾品と考えて作業中に少しの傷もつけたくないとの想いから、「特製の補助器具」を考案したとの事でした。
補助機具を装着させてから研磨等の作業が始まります。
1個1万数千円を30個も造られたそうです。(自画自賛ですと言われていました)五代目の想いは通じると私は感じました。
利用シーン / 利用方法・操作方法
アウトドアでの肉・野菜等の食材切。
食材を切る
バーベキュー等
燃やしたくなくなる、フェザースティックも作れます。
お家使い、普通の包丁として。ご家庭の引き出しなどに。
ネジを緩める・締める。
取り付けはネジ式、使用時も携帯時も収納時も強く締められます!
1円・5円・10円玉でも締め・緩め可能です。
仕様
細身包丁のサイズ/全長:200mm・刃部:80mm/刃幅:20mm
広幅包丁のサイズ/全長:220mm・刃部:90mm/刃幅:30mm
※手造りの為サイズは多少異なります。
※携帯・収納用レザーサック付き
- サビに強い刃物鋼としては、究極のV金10鋼と近年開発された多層鋼を用いた刃部、 そしてサヤも、取り付けネジ一式もステンレス系なので、全体が錆びにくい。
- ネジを外せば分解できて食洗器もOKだから清潔。小さなパーツは無くならないように、食洗器用小物ケースなどをご利用ください。
ご注意:食洗器は高温での洗浄・すすぎをします。
※洗浄時は20℃~40℃、すすぎ時は60℃~80℃くらいが一般的ですが規定は有りません。 取り出す時はやけどに注意してください。
定光作 アウトドア 折りたたみ 細身包丁 V金10鋼
定光作 アウトドア 折りたたみ 幅広包丁 多層鋼
メンテナンス
●刃/サヤ/ネジ/ボルト/ワッシャー、全てステンレス系を採用していますので、サビにくいので、食洗機で丸洗い、分解して洗えばさらに清潔です。食器用洗剤で洗った後の保管は水分を十分に拭き取ってください。
●切れが悪いと感じたら、 #3000相当の仕上げ研ぎをお薦めします。
天然精青砥石 #3000相当
刃物は使えば切れ味は落ちますが、折りたたみ包丁の場合は#3000で研ぐと新品同様の切れ味が蘇り、料理が旨くなり、作る食べるが楽しくなると思います。
「日本には天然砥石で研ぐ文化が有ります」
製造工程
五代目の鍛錬中
昔からの鎚他
焼き入れ後
サヤに刻印を打つ
研磨
刃つけ前
鎚目部の磨き前
刃部の調整
磨き
生産工程は大きく分類すると。
型抜き/鍛造(刃とチキリ)/焼き入れ/焼き戻し/歪取り/サヤ造り(刻印・曲げ・穴あけ・ガラ掛け・メッキ)/カシメ(ネジ式)/荒研磨/中研磨/刃先調整/試し切り/バフ磨き(試し切り)/研ぎ(刃調整)/仕上げ研ぎ/・・・包装。
※工程の内容等は肥後守ナイフの基本です。